名古屋のシンボル「ナナちゃん人形」はどうなる?再開発計画と未来への展望

観光レジャー
この記事は約3分で読めます。

名古屋駅前のランドマークとして半世紀近く愛され続ける「ナナちゃん人形」。

そのユニークな衣装で道行く人々を楽しませてきたナナちゃんですが、現在進行中の名古屋駅周辺の巨大再開発プロジェクトに伴い、その去就に注目が集まっています。

「名古屋の顔」とも言えるナナちゃん人形は一体どうなってしまうのでしょうか?

名古屋のアイドル「ナナちゃん人形」の歴史とプロフィール

ナナちゃん人形は、1973年(昭和48年)に名鉄百貨店セブン館(後のヤング館)の開業1周年を記念して誕生しました。

名前は公募によって選ばれ、「セブン」にちなんで「ナナちゃん」と名付けられました。

以来、季節やイベントに合わせて様々な衣装に身を包み、交通安全や防火キャンペーンのたすきをかけるなど、名古屋の街に彩りを添えてきました。

ナナちゃんのサイズは、高さ6m10cm、体重600kg、バスト2m07cm、ウェスト1m80cm、ヒップ2m15cmという堂々たるプロポーションを誇ります。

その圧倒的な存在感と愛らしい姿は、地元名古屋の人々だけでなく、観光客にも親しまれ、待ち合わせ場所としても利用されるなど、まさに名古屋のシンボルとして定着しています。

2011年には、ナナちゃんの6分の1サイズの妹「ミナちゃん」も加わり、姉妹でのPR活動も行っています。

名古屋駅前を刷新する5400億円の巨大再開発プロジェクト

現在、名古屋駅前では、リニア中央新幹線の開業を見据えた大規模な再開発計画が進行中です。

名鉄が主導するこのプロジェクトは、総事業費約5400億円という巨額を投じ、名鉄百貨店、名鉄バスターミナル、近鉄パッセなど既存の6つのビルを解体し、31階建てと29階建ての2棟の高層ビルを建設するという壮大な計画です。

新ビルには、オフィスや商業施設、ハイブランドの高級ホテルが入居し、2棟を結ぶ空中回廊も計画されています。人々の交流を促進し、子供たちの声が響くような賑わいの場を創出することを目指しており、2027年度からビルの建設が始まり、2033年度には一部の施設が開業、2040年代前半にはプロジェクトの全てが完成する予定です。これに伴い、名鉄百貨店の本店は2026年2月28日に、名鉄グランドホテルは2026年3月22日に営業を終了する予定となっています。

ナナちゃん人形の今後:保存の方向で調整中

このような大規模な再開発の中で、多くの人々の関心を集めているのが「ナナちゃん人形の行方」です。

長年、名鉄百貨店前に立ち続けてきたナナちゃんが、ビルの解体に伴い一時的に撤去されることは避けられません。

しかし、名鉄の石川仁志社長は「(ナナちゃんは)皆さんの記憶と結びついているものだと思う」と述べ、保存する方向で調整が進められていることを明らかにしています。

具体的な保存方法についてはまだ検討中ですが、ナナちゃん人形が名古屋の街にとってかけがえのない存在であることを鑑み、再開発後も大切にされる見込みです。

過去には、全身の化粧直しのために一時的に姿を消したことがありましたが、その際には京都の専門会社で修復・塗装が行われ、再び名古屋駅前に戻ってきました。

今回の再開発でも、同様に一時的な移動や保管が行われ、新たな姿で名古屋駅前に戻ってくることが期待されます。

名古屋の未来と共に歩むナナちゃん

名古屋駅前の再開発は、リニア中央新幹線開業後の日本の玄関口として、名古屋をさらに魅力的な都市へと変貌させるための重要な一歩です。

この大きな変化の中で、ナナちゃん人形がどのように未来へと引き継がれていくのか、その動向は多くの名古屋市民、そしてナナちゃんファンにとって大きな関心事であり続けるでしょう。

新しい街の風景の中で、ナナちゃん人形が再び私たちに笑顔と活力を与えてくれる日を楽しみに待ちたいと思います。

名古屋のシンボルとして、ナナちゃんはこれからも街の歴史と共に歩み続けることでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました